在校生の声

在校生のリアルな取り組み・学校での様子をご紹介します。
「高専生って入学後は何をしているんだろう?」「勉強についていけるか不安...。」など、不安を抱えている中学生・保護者の方に向けて、本校に在籍している学生たちにインタビューを行いました。入学を検討されている方はぜひご覧ください。
在校生へインタビュー|物質工学科2年生 齊藤匡悟さん

東京高専への志望理由を教えてください。
中学3年のはじめの頃から理系に興味があり、担任の先生に相談したところ、東京高専という学校があることを教えてもらいました。
また、先生の教え子も高専に入学しており、現在は同じ学科の先輩でもあります。
私は理系の中でも特に原子、分子、素粒子など細かいことが好きです。
いつ頃から受験を意識し始めましたか?
意外と遅いのですが、中学3年生の11月頃です。
1年生の学校生活はどのようなものでしたか?
すべてが初めてで刺激的な1年でした。
コロナのため体育祭が実施できなかったことは残念でしたが、文化祭では副委員長を務め、とても充実して過ごすことができました。
1年生は混合学級ですがどうでしたか?
※補足:本校の第1学年では、仮配属学科に関係なく、5つの専門学科の基礎実験を幅広く体験的に学習し、2年進級時に学科を選択します。
ほかの学科の情報を知ることができて楽しかったです。
一年生ではものづくり基礎工学という授業があり、この授業では仮配属学科に関係なく5つの専門学科の実習を行います。そのため自分の志望学科ではない実習の時はどうすればいいかわからなくなることがありました。そういう時にはその学科の内容が得意な友人に聞いて助けてもらいました。ほかにも学年学科問わず参加できる組み込みマイスターの講義では情報系が得意な友人に教えてもらうことで講義内容が理解できました。このように自分が知らなかったことを友人から教えてもらう機会が多くあり、自分の興味が広がるのと同時に親睦も深められたためとても充実した一年を過ごすことができました。
2年生への進級にあたり物質工学科を選んだ理由を教えてください。
私は理学に興味があったので、基礎研究ができる物質工学科を選びました。
2年生になって力を入れて取りくんでいることを教えてください。
2年生になり専門科目が増えて、実験も増えてきました。私はその中で、レポート作成に力を入れて
頑張っています。
細部まで入念に調べたりしているのですが、特に物質工学科のレポート作成は大変です。
ほかの学科に比べて実験前の下準備や、薬品なども扱うため調べることが多いことから、大変だと言われています。
実験は毎週水曜日1・2限、午前中の授業時間すべて使って行っています。「実験前講義(安全に関することなど)+実験2週+レポート」を1セットとし、1カ月1セットのペースで実験を行います。
実験の流れは1年生の時と変わりませんが、考察が深くなっていると感じています。
計算なども多くなり、数学の知識なども必要だと感じています。

2年生で現在関心のある授業について教えてください。
物理です。物理は数学をよく使うため数学の勉強も頑張っています。
また数学の知識や統計などの理解を深めるため、Excelなどでデータを処理する方法やソフトでグラフを作成する方法なども情報処理演習の授業で学んでいます。
実験レポート作成のときは、情報処理演習の授業内容が役にたっています。
東京高専には「くぬぎだ祭」(文化祭)をはじめ様々なイベントがありますが、
どのようなイベントに参加して、どのような役割を果たしていますか?
くぬぎだ祭では、クラスと学生会総務局とで、それぞれ出展を行いました。
クラスでは脱出ゲームを作りました。教室を半分にわけて問題をみんなで作りました。ダンボール工作したり、みんなで協力して1つのものを作ることはとても楽しかったです。
総務局の出展は、学校全体を会場とした謎解きゲームで、二次元コードを使って遊べるようにしました。謎が全て解けたら景品をゲットできるようにしました。みんなで作ったので達成感がありました。
授業以外の学校生活について教えてください。
「組み込みマイスター」という企画に参加しました。これは主に情報工学科の先生や先輩の指導のもと、前期にプログラミング基礎を学び、後期に実際にものづくりに挑戦するというものです。
3人でチームを結成し、制作物のアイデア出しから完成まで、チーム内のみんなで行いました。
私のチームでは、消化器にベルをつけ、火事発生時に音を鳴らすことで、消火器が火災報知器になるという電気工作機器を製作しました。Arduinoというデジタル制御用のボードを使用して動きを操作しています。成果物の発表はYahoo!JAPANの本社で行いました。思いどおりにプログラムが動かなくなったりなど、苦労はたくさんありましたが、この活動を通じて電気回路やプログラミングの基礎などを勉強でき、とても有意義な体験でした。またこの時のチームメンバーの1人は違う学科に配属になりましたが、今でも交流があります。

寮生活について教えてください。
友だちと過ごす時間が増え、知らない人とも仲よくできます。
わからないこともすぐに聞ける環境がいつもあり、先輩後輩など隔たりなく、みんなとても仲がよく居心地がいいです。
卒業後の将来の夢を教えてください。
人に教えることが好きなので、高専で学んだ専門技術を活かした教職につきたいです。大学への編入を考えています。
最後に東京高専を目指す中学生にアドバイスをお願いします!
東京高専は勉強が大変そうというイメージをもたれがちですが、自由な時間も多いです。
日頃の授業をしっかり受けていれば、定期試験のための勉強は試験の2週間前からやれば問題ないと思います。
試験がない時は自分が気になっている勉強や資格取得のための勉強などをやっている人が多いです。
自分がやりたいことがはっきりしている人には、とてもいい学校環境だと思います。

在校生へインタビュー|電気工学科3年生 野々部咲月さん

志望理由を教えてください
またいつ頃から受験を意識し始めましたか
小学生の時に両親にロボコンの全国大会によく連れて行ってもらっていたので、進路を考える前から高専のことは知っていました。
東京高専を知ったのは中学生になってからです。東京高専が主催のワークショップに参加したのがきっかけです。
その後、学校説明会に参加して、自然豊かなところや入ってから学科を決められるところなどがいいなと思いました。
もともと両親ともに理系ということもあり、理系は楽しく将来の仕事のイメージもしやすいと思っていて、高校・大学では理系の進路に進みたいと考えていました。また、工作など手を動かすことが好きだったので、高校生の年齢から実験で技術を身につけられる教育システムが魅力的だと思いました。
中学2年生の冬に東京高専の受験を決めました。推薦試験を受けたいと思ったので、受験を決めてからは成績に目標を決めて、日々の学習に取り組みました。
1年生は混合学級ですがどうでしたか?
入学当初はクラスに馴染めるか不安もありましたが、振り返ってみるととても刺激的で楽しかったです。学生会活動に積極的に参加している子、希望学科が決まっていてすでに専門科目の知識を身につけている子など、様々な友達ができました。
2年生以降もそのきずなは変わらず、会えば互いの今の生活について話すので、他学科の様子を知ることもできます。
また、友だちの友だちとも仲良くなれて、1年生の時のクラスから人脈が広がっていると感じます。
高専には寮もありますが通学生ですね
通学はどのくらい?苦労もありますか?
朝は早く7時頃出て、帰宅は19、20時頃になることが多いです。授業が早く終わる日は16時頃に家に着くこともあります。
平日は帰ってから勉強時間を長くとることが難しいので、毎日した方がいい勉強は通学時間を利用してやっています。例えば、通学時間はこの駅までは単語テストの勉強しようなど決めてやっていますが、たまに寝たりもしています。
レポートなどの課題は土日を使って行っています。
2年生の進級にあたり電気工学科を選んだ理由を教えてください。
オープンキャンパスで話した先輩が電気工学科の学生でした。その時は電子工作が好きだけど、プログラミングも興味があるという状況で自分がやりたいことを一つに絞れていませんでした。
そのため、入学してからものづくり基礎工学の授業や研究室見学を通じて、5学科の特徴を知り、学科を決めようと思っていました。
研究室見学に行ってみると、電気工学科の雰囲気は賑やかで、先輩たちも楽しそうだと感じましたし、先輩から、電気工学科だったら幅広い内容を勉強できるという話も伺うことができました。
また、1年間の学校生活を通して発電系の分野にも興味が出てきました。
そのような理由から、電気工学科を選択しました。

学生会で活動しようと思ったきっかけを教えてください
また、広報局での取り組みを教えてください。
中学生の時から学級新聞を作っていたので、高専でも学校の広報に関わりたいと思い広報局に入りました。
私が活動を始めたときは広報局が発足した直後で、活動内容もあまり決まっていませんでした。先輩から好きにやっていいよと言われ、当時学生向けの情報が少ない(私自身意外と知らないことが多い)と思ったので広報新聞を作ることにしました。
広報新聞は基本的に月に一回発行します。内容は主に学生活動や学校のイベントに関することですが、新学期などの節目の時期には先生紹介の新聞も作ります。
広報新聞は私がゼロから作った企画なので、体制を作って継承していきたいです。また、今後は週1回程度と頻度をあげて、よりタイムリーに情報発信を行っていきたいと考えています。
そのほかにも、写真部と連携して入試募集のポスターを作るなど、学校に関わる広報を依頼されたときは積極的に対応しています。
また、広報局としてさまざまな活動に取り組んでいきたいので、SNSでの広報活動なども行いたいと考えています。
広報局の活動で楽しいこと、大変なことはありますか?
広報新聞作りの楽しいところは、誌面に載らない情報まで得られることです。例えば、インタビューに行くと、記事に載り切らないほどのお話を伺えたり、実際に取材対象の機械を見せてもらえたりします。取材にいく中で、自分の人脈が増えるのも良いところだと思います。発行間際は大変ですが、発行できると達成感を得られます。
また、毎回アンケートを取っているので、よいフィードバックをもらえると嬉しいです。
苦労するところは、著作権や肖像権など気に掛けて作るところです。誰が読んでも不快な思いをしないよう、人の名前や写真を載せる際は慎重に許可をとるようにしています。

かつての高専は女子学生が少なったのですが、1年生は4人に1人が女子と、増加傾向にあるようです。
東京高専を目指す女子中学生にメッセージをいただけますか?
女子だからといって心配する必要はありません。男子も気を遣ってくれて、困っていればみんな助けてくれますし、男子・女子とお互いにそんなに意識せずフラットな関係だと思っています。
個人的には女子だけでまとまらず、広く人間関係を構築していきたいと考えています。
高専にはさまざまな特技を持った学生がいるので、性別にとらわれず積極的に周りの人と関わってみてください。楽しい高専生活を送れると思います。
卒業後の将来の夢を教えてください。
没頭して何かをすることが好きなので、研究職など長期で結果を出すようなことが向いているような気がしています。
実験レポートや論文の作成時はうまくいかず焦ることもありますがやりがいを感じるし、完成した時は達成感があるので、そのようなことを職にできたらいいなと思っています。
最後に東京高専を目指す中学生にアドバイスをお願いします!
高専はとても自由な分、自立も求められます。中学生のうちに自主学習を習慣化しておきましょう。
テストに向けて授業内容を一夜漬けするのではなく、定着させることが大切です。
一年生の化学や物理、数学などで習う内容が二年生以降の専門科目の授業で必要になることは多々あります。早いうちに自分に合った学習方法を見つけられると良いと思います。
また、授業内容がわからないなど困った時、先輩や先生に自分から声をかける勇気をもっていてほしいです。わからないことに早めに対処することも学習を定着させる上で大切です。
